ガマガエルと小説など

ガマさんとガエルさんが出てきて私の書いた小説などを紹介します

「沖縄訴訟回想」②(ノンフィクション)

 

それから、十年の月日が流れた。アメリカ軍基地が沖縄につくられてから15年たった

ある日のことだった。酔ったアメリカ軍軍人が事故で対向車と人身事故を起こした。沖

縄県民は怒り、訴訟騒ぎになったが、日本との取り決めで、少しの賠償金でその事件は

うやむやになった。その五年後、アメリカが沖縄の基地をアメリカの土地として接収

し、永久基地として日本国政府に認めさせる議定書を締結したことにより、反対運動が

高まった。アメリカに対して断固反対の姿勢をとる沖縄と事を大げさにしたくない日本

政府との間でいざこざが起き、業を煮やした沖縄は日本に対して、訴えを起こす、その

代表団の中にHAさんの名前が載っていた。

 

訴訟内容 沖縄を永久基地からの脱退及び、アメリカ軍の沖縄から及び日本からの撤退

を要求

 

とある新聞社。

 

A「何だよ。この訴訟内容は」

 

B「どれどれ、うーん、これだけ直接的だと、一発でつぶされて終わりだろう」

 

A「こういう場合、どうなるんだ?」

 

B「日本政府が、つぶしにくるだろ」

 

A「この弁護士団有名?」

 

B「ちょっと調べてみるか」

 

A「一瞬の出来事か…」

 

B「歴史の闇だよ」

 

 

原告側控え室

 

原告側A「これは、ちょっとわかりやすくしすぎたかな」

 

原告側B「これじゃあ、日本政府も黙っちゃないだろう」

 

原告側C「おい、弁護団がかわるらしいぞ。これじゃあ、勝ち目がない」

 

原告側A「すごそうな弁護団だな。肩書きがすごい」

 

原告側B「経歴もすごい。このままじゃやられる。沖縄の怒りが伝わらない」

 

HAさん「やばいな。政府が本気になってきたか」

 

原告側C「勝つ必要はない。これはアメリカとの関係もある。あきらめも肝心だ」

 

原告側A「それはないだろう。沖縄は戦争でただ、一つ上陸を経験しているのだぞ。白

兵戦、集団自害があった。これで引いたら、多くの犠牲を裏切ることになりかねん。断

固として戦うぞ」

 

HAさん「オレも戦う。出してくれ。やれることはやるから」

 

原告側A「わかった、戦意のあるもので構成しよう。勝てはしないかもしれない。で

も、最後まで戦おう」

HAさん「アメリカ軍の資料は、国内のものは集めた。沖縄県人としてなすことをや

る」

 

原告側B「くそっ、オレもやるよ。負けるわけにはいかない」

 

原告側A「では、法廷へ行くぞ」

 

全員「おおっ」

 

 

判事A「これより、原告の訴えにより、第1回沖縄の基地脱退、及び、アメリカ軍基地

撤廃の要求訴訟を始める、はじめに原告の訴状を読み上げてもらいます。原告側代表者

お願いします」

 

原告側A「原告代表Aが訴状読み上げをします。私たちは沖縄を永久基地からの脱退及

び、アメリカ軍の沖縄から及び日本からの撤退を要求する。以上です」

 

判事A「ありがとうございます。それでは、原告側より細かい訴状内容をいくつかに分

けて、被告側に要求を出してもらいます。では、原告側」

 

原告側B「それでは、原告代表Bがここは読み上げます。私たちは沖縄の代表です。私

たち沖縄県民は、太平洋戦争で本土上陸、白兵戦、集団自害などさまざまな損害を受け

ました。その上、沖縄本島にまで基地をつくられ、事故や騒音被害など、さまざまな被

害が報告されています。戦後、十五年が過ぎる中、その我慢も限界に達しました。私た

ち沖縄は、今立ち上がります。まず、一つ目の要求は、永久基地からの脱退を要求しま

す。2つ目は、沖縄の基地すべてを撤廃し、恒久的にアメリカの基地にならないことを

要求します。3つ目は、日本全土のアメリカ軍基地を撤廃することを要求します。以上

が私たち沖縄の要求です」

 

判事B「わかりました。その一つ目の要求に対して、被告側の反対弁論をしてくださ

い。被告側の代表者お願いします」

 

弁護側A「弁護団のAです。それでは、反対弁論に入ります。まず一つ目の要求です

が、永久基地からの脱退の要求ですね。外交問題になる可能性が高いので、日本国政府

からある程度の指針を受けて打ち合わせています。それは念頭においておいてくださ

い。日本国政府としては、いい返事はできないとはとれます。永久基地になったのは、

日本とアメリカの友好において、超法規的問題ではあります。逆質問になりますが、な

ぜ、永久基地がいけないのですか。アメリカ軍が、逆に考えれば、守ってくれていると

もとれます。永久基地は、負けたことの負の遺産ともとれます。それでも、永久基地か

ら脱退することを考えますか」

 

判事B「わかりました。この反対弁論に対して何か、対抗弁論をしてください」

 

HOさん「やばいわ、いきなりつぶしにかかって来てるな。原田さん出るかな。やばい

ピンチ」

 

Nさん「ここでとちる訳にはいかない。なんとかしいや」

 

HAさん「原告代表のHAです。対抗弁論にはいります。外交問題といいますが、日本

は、独立国で自分の国で自国の軍に近い、自衛隊を有しています。独立国である以上、

他国の軍隊を入れる必要はないはずです。外交問題なのは知っています。でも、外交問

題に触れなければ、基地問題は解決しません。このままでは、基地はなくなりません。

だから、法廷に来ました。永久基地は、外さなければ、基地であることをとることはで

きません。沖縄の意地にかけて、ここを引くわけにはいかない、以上です、次原告のA

にかわります」

 

判事A「原告側のAさん、対抗弁論をつづけてください」

 

HOさん「フー、何とかいきなり閉幕は防いだか。よかった、よかった」

 

Nさん「やばいわ、心臓がやばかった。これでイーブンやな」

 

 

(つづく)