ガマガエルと小説など

ガマさんとガエルさんが出てきて私の書いた小説などを紹介します

  好きの約束④

 

もちろん父親のことは好いていたが、介護疲れと焦りで父親に対して怒りを爆発させ

る。

 

 工藤は風呂に入れているときすべって風呂に落ちてしまう。

 

「私、あなたのせいでやりたいことやってないんだよ、昔、好きなことをしろ行ったの

に何でやらてくれないの」

 

「ずっと、家事とお父さんのリハビリと仕事で私、何もできないのよ。私、マンガが書

きたいの」

 

 父親にとって、死ぬほどきつい言葉だったと思いながらも言ってしまった。

 父親は、黙ってうなずいた。

 うなずいてた意味は理解できなかった。

ただ、父親が覚悟を決めた目をしていたので呼びかけた。

 

「じゃあ、戦おうか?」

 

そこから、毎日、リハビリの量を2倍に増やし、脳梗塞にいいと言われることをすべて

やった。

 

少しずつ、回復していき、言葉も話せるまでに回復してきた。一日一時間くらいは手が

離せるようになり、マンガをその時間に描き始めた。

 

 昔のようなマンガは、描けなくなっていた。

 悩んだが違うジャンルに挑戦する決意をする。

 そんな矢先だった。父親が、風呂に一人で入ろうとして、頭を打った。

 また、病院の手術室に前で自分に後悔する。

 

「自分がやりたいことをしようとしたからだ」

 

と思った。

 

父は死ななかった。手術は成功し、一命は取りとめたものの、やはり、麻痺が残り、前

よりひどい状況になった。

 

 手術が終わった後、出てきた父親は一言「お前のせいじゃ…ない」

と言った。

 

 また、リハビリの日々に戻った。前より障害は重くなったが、昔のように悲観しなく

なっていた。

 

 リハビリと仕事・家事をこなしながら、マンガを描く準備をして描きはじめた。

そんな時、買い物帰りに高校時代の知り合いに会う。

 

「久しぶりー、元気してた」

 

「久しぶり」

 

高校時代少し仲の良かった友達だ。

 

「今、何してる」

 

「今、事務の仕事してる」

 

「そういえば、お父さん倒れられたんだよね。介護、大変?」

 

 

「まあ、大変です」

 

「そういえば、マンガすごい好きだったよね、まだ、書いてるわけないよね」

 

「少しは書いてる」

 

「えっ、マジ。すごい、書いてるんだ」

 

「少しよ、少し」

 

「親の介護と仕事、マンガすべてこなすなんてすごい」

 

「少しよ」

 

「でも、なんか大変そうで同情するわ」

 

「どうして、私に同情するの?」

 

「なに、怒っているのよこっちが心配してるのに」

 

「もう、いいけど、なんでそんなに強いの」「そんなの…知らないよ」

 

「普通、めげるよ、できない」

 

「約束したからかな好きなことやりなって」

 

「好きなことなの?」

 

「そうよ」

 

「誰と約束したの?」

 

「父親とよ。悪い」

 

「あなた、少しファザコン入ってんじゃないの」

 

「父親とは普通よ。わたしは、マンガが好きで、マンガを描くわ。じゃあね」

 

 

 

(終)

 

 

 

好きの約束③

 

 

めんどくさい授業・嫌いな先生の授業になるとふけて、屋上でマンガか官能小説を読ん

でいた。体育は苦手で、バスケットとソフトはふけて見学していた。その間も本を読ん

でいた。

 

 毎回ふけているので、クラスのまじめな女子に注意された。

 

「何で、いつも、体育をサボるんですか」

 

「いや、いつもじゃないですよ」

 

「先週も、先々週もバスケ休んでたじゃないですか」

 

「先週も、先々週も腹痛です。今週は捻挫です」

 

「それじゃ仕方ないわ。体には気をつけて」

 

ある時、球技大会の種目決めが行われた。

 

「工藤さんは、何の種目やるんですか」

 

「私は、バレーかな」

 

「やるんですか」

 

「とりあえず」

 

「わたしもバレーなんで、迷惑かけないで下さいね」

 

「そうね、そうするわ」

 

むっとして答える。

 

「また、見学ですか?」

 

「まだ、わからないわ」

 

 むかついているのを抑えるように立ち上がる。

 

「もっと協力的にやってほしいな」

 

「少しは協力するわ」

 

 相手の目を見て答える。

 

「休む時は、言ってくださいね」

 

「休まないわよ」

 

 軽くにらみつけて

 

「チームに迷惑かけないようにお願いしますね」

 

目をそらしながら

 

「勝つわよ」

 

「えっ」

 

「あなたに」

 

 

高校に入って、部活にも入らず、家にこもって漫画を描いた。来る日も来る日も漫画を

描き、手が止まると官能小説か。マンガを読んだ。好きなことをばかりやっていた。

 

夏の暑い日、クーラーが壊れて戸を網戸にして一日中、汗が滴り落ちる中、一心不乱

にまんがにかじりついた。描くマンガは、ボーイズラブ(同姓どおしの恋愛をえがいた

もの)。下手ながらに30枚~40枚一日に描いていた。セミが、時雨鳴き、手を止め

たらもう描けなくなる。麦茶を飲みながら、蚊にさされながら、ただ、、描くだけの

日々を夏休みは送った。いつも何かに追われている感覚の中、生きいていた。

 

 

 母が、十八の時に他界した。

 

 

そのあと父が脳梗塞で倒れて、車椅子生活となる。なんとか一命をとりとめたが、体に

麻痺が残り、リハビリが必要となった。

 

リハビリは、亡くなった母の代わりに工藤がやることになった。

高校を卒業して何とか就職して、楽な事務員だったので何とか介護しながら生活した。

しかし、大好きなマンガは描けなくなった。

 

仕事を止めると収入は閉ざされてしまう。

 リハビリをしないと父の病気はすこしずつ進行してしまう。

 介護で麻痺した部分を動かしてもらう。

 マッサージをして料理もほとんどやったことがなかったが作った。

 洗濯もやり、今までにやったことのないことばかりでBOYS LOVEを描きたかった。それだけだった。

 

 

                                (つづく)

好きの約束②

 

Kは中学生になりインドア派になった。

 

なんとなく子供の頃の影響があるのかもしれない。友達を作ろうと思わなくなってい

た。

いじめられることはないが、自分から友達をつくる努力はしなかった。

 

 Kはいつも好きなことをやる子になっていた

 

 はまったのはマンガを読むこと、描くこと官能小説片手に歩きながら登校した。

 学校で官能小説を授業中読んでいると先生にばれて朗読された。

 

「よもぎは、薄暗い店内で天井を見つめながら、胸をまさぐられて、細かい吐息をつ

く。すべるように手が下へ吸い込まれていく、下に人がいるために声は出せない。

 

声を少し我慢しながら、入ってくる手を軽く抗いながら、相手の指の平の感触を感じる。

 

「あん」ちょっと大きい声が出た、少し動揺して周りを見渡す完全にこのフロアには人はいないようだ。

 

よもぎは少し、安心して、身体に入っている力を抜いた。手は、よもぎの敏感な部分を探してうろうろする。

 

その幼さになんとなく好感を覚えながらも、歯がゆさを覚えるよもぎ。腰を少し浮かせ

てなんとなくその方角へいざなう。女の敏感な部分へ、指がさしかかり、少し大きめの

声で喘ぎ声を出してみる。男も、うろうろしていた手を敏感な部分に集中させて、少し

なでるようにまさぐる。途端に、余裕がなくなり、声を抑えようとするが小刻みな声

が、可憐な唇から漏れ始めると男も下を大きくさせて、太ももに押し付けるしぐさをす

る。男の手が、敏感な突起の上を通り過ぎるたびに体がぴくぴく反応する。その反応を

見て男も手の速度を加速さていく。

 

よもぎは、反応が激しくなるのを感じながら、その快楽に流されないように体を浮かせ

て、ポイントをづらしながら、自分のペースの持っていこうとする」

 

そこからむかついたので

 

「続き読んでもいいですか」

 

「えっ、…いいぞ。」

 

「少し間をおいて、腕を相手に絡めながら、目を見つめ合う形にになる。少し男の手が

止まるのを見計らいながら、相手に唇を合わせるように少し前へ顔を突き出す。男も自

分から口を合わせにいく。男はキスは得意ならしく、唇が合うと同時に舌をねじ込み、

よもぎの下にちょろちょろと合わせながら少しずつ舌をすり合わせていく。だんだん激

しい舌使いをしていく。よもぎも少し驚いて、自分から舌を軽く合わせていく。侵入し

てくる舌を顔を引いて避けながら腕をまきつける。男は、下にあてがった手が止まっていたことに気づき、少し軽めに愛撫する。キスから吐息が漏れ、よもぎの可憐な口の匂

いが男の舌を大きくさせる。愛撫を重ねるうちうちに何度となく吐息が漏れ、男は理性

を失っていく。

 

急に態勢を押し倒し、激しく口を吸い、両の胸を揉みしだく、少し物音がしたので、下の階の人も気づくかもしれない。

 

男は、おかまいなく、攻め立てようとする。

 

よもぎは少しいやいやをするように横に振り、口を離す。それでも、キスを続けようと

する男の前に指を一本付きだして「シー」と一言声をかける。男も少し動揺して下の様

子を確認する。大丈夫そうなのを確認する軽く触りあいながら、男が攻めたいのをじら

すように一本の指を立てたままにしているよもぎ。

 

彼女のしぐさがちょっとゆるんだすきを見て男は腕を抑えて、押し倒す。よもぎは少し

ジタバタした姿勢を見せるも相手の唇が胸に落ちていくのを見て少しかんねんしてジタ

バタするのをやめる。男が激しくなめむしゃぶりついていく。少し理性を失ったのか。

少し乳首に歯を立てる。「痛っ」とよもぎが声をあげる。「痛くしないで」と身をよじ

らせる。男は「わかった」と声を発したがすぐに下腹部に舌を這わせる」

 

 

 その場にいる全員が凍り付く中、ひょうひょうと読み上げる工藤

 

 教師も途中で静止した。

 

「K、ありがとうな。では、授業を始める」

 

教師は、ちらっとこちらを見て、こちらが見ると教科書へと目をやった。

 

 

 

   好きの約束①

 

 

 Kは子供の頃、病弱だったために仲間外れにされてよく泣いていた。

 

 昭和五一年、埼玉県浦和市に長女として生まれる。父は、和夫。母は、道子。

 

 Kは、病気持ちというわけではなかったが、生まれつき体の抵抗力が弱く。風邪を

頻繁にひいていた。

 

 そのため、友達ができても、体をすぐ壊すので、次会う頃には、仲良くなくなってしまう。その繰り返しだった。

 親も心配して食事などにアレルギーないものを与えていた。

 Kがよく仲間外れにされて、泣いていると、ある時、父親が言った

 

「泣くな、泣くな。好きなことやりな」

 

父親はこんな風にその時、声をかけた。別に、意味があるわけではないものだと子供ながらに思っていた。

 

「お父さん、私、結構、いろいろ苦手なところ多い」

 

とりあえず、聞いてみる。

 

「そうか、それなら好きなことをのばしな」

 

父親が以外にまともな答えを返してくるので、少しひねって質問を投げかけてみることにする。

 

「でも苦手なことできなくなっちゃうよ」

 

「でも、好きなことやってくと苦手なことも

やらなきゃいけなくなるんだ」

 

 

ちょっとまともな答えに、返答できないK、ちょっと、的外れな気はしたが、なんとなく正しい気がする。父親のこういうところには、なんとなく同意せざるを得ない。間髪入れすに父が言った。

 

「好きなこと、やればやるほどいいぞ」

 

適当なこと言って、と思った。でも、父のこの適当さが好きな面もあり、真面目な顔で答える。

 

「わかった。好きなことやる」

「そうそう」

 

父は満足げな顔をして、答えるのだった。

 

 

 そして、頭をなでてくれた。

 

 

小学生の時、隣町まで歩いて、出かけることにした。

ちょっとしたむしゃくしゃだった。

 

Kは結構、むしゃくしゃすると遠くに出て発散させることが多かった。

 

なんとなく気晴らしになることがあり、何かあるととりあえず、歩いて外に出ることにしていた。ただ、今回は思い切って、遠くにいくことにした。

 

行きは良かったが隣町の駅付近まで来て帰ろうとしたとき道がわからなくなってしまった。

 

似たような道を探して歩き続けた。

 

日も暮れかけて、心細くなって大股で歩いた。

 

手も大きく振った。

 

そんな時、父親の声が聞こえたような気がした。

 

涙がこぼれそうになったが父親の姿はない。

 

少しすると声が聞こえた

 

「いたいた、おし、行くぞ」

「あっ」

 

少し安堵して見上げるといつもの顔がそこにあった。

 

いくつもの言い訳が浮かんだが、ここは、いつも通りうそをつかずに本音で言った。

 

「ちょっとむしゃくしゃして」

「気は晴れたか」

 

いつも通り、気づかう父、めんどくさいなと思いながらもある程度しっかり答えようとする。

 

「まあまあ」

「私、誰にも言わずに来たのによくここわかったね」

 

少し気になったことを、単刀直入に聞いてみる。

 

「大変だったよ。見つけたよ」

 

かなり探したらしく、父親の頬には汗が少しにじんでいた。迷惑をかけたなとは不思議と思わなかった。ただ、自然とついた言葉が出た。

 

「ごめん」

「いや、お前の顔見たら忘れたよ」

 

いつも通りおどけて見せる父親に、ちょっとむっとして

 

「私も忘れた」

 

うまいことを言ってか、父も黙った。少ししてから話を切り出した。

 

「行くときは、行き先くらいを教えろよ、母さんも心配する」

「わかったよ」

 

ちょっと、生意気に行ってみる。

 

「しょうがねえ」

 

親父はやさしいのでなんとなく許してくれる。ただ、甘ったるくなるのを工藤が嫌うの

でいつもきつい口調だ。

 

「私のこと忘れられても、困るしね」

 

いつもど通りおどけて見せる。

 

「もう、忘れたよ」

 

ちょっと返しにうれしくなるK、でも、それはおくびにも出さずフンとしている。

「じゃ、いくか」

「うん、行ってあげるよ」

 

 

                                                                          (

                         (続く)

贖罪

 

Mは、都会育ちで運動神経もいい方だった。小学生の時に、都会に引っ越してきた。幼

心に、田舎から東京に引っ越してくるのが嫌だった。

 

高校に入って、めちゃめちゃ勉強して進学校だったにもかかわらず、20番以内に入る

ほどの実力になっていた。クラスでは、かっこはよくないが、なんとなくもてていた。

結構硬派で、特定の人とやるのが主だった。

 

高校3年になり、受験勉強でひたすら、机に向かう。受験当日、第一志望のJ大入試の

日、少し体調を崩し本調子でなかった。その日は、雨だった。足を滑らして転んだ。試

験終了直前、少し点数が足りない。焦って消しゴムを落とした。それを拾う際に少し答

案用紙をしまった。

 

書くか書かないか迷った末に、カンニングした。

 

結果は、見事合格した。家族から祝福されるが喜べなかった。全部合格していた。しか

し、一方でなぜ、カンニングしたかを自問自答していた。後悔の念が広がり、ベットで

じたばたしていた。本当に、自分がやったことに後悔してばかりだったが、本当に後悔

した。

 

「どうしたら、許される、わかんねえ」

 

「もう、一度受験したいがうちは、そこまで裕福でないから無理だ」

 

「俺は、どうしたら、許される。人を助ければいいか。悪いことをしなければいいか」

 

「俺は俺自身を否定してしまった。俺はいったいどう生きればいい」

 

「誰か教えてくれ、俺は俺でいられない」

 

「だれに許しを請えばいい」

 

自分の中での葛藤を抱えながら、、指立て伏せ、汗を流してストレッチ呼吸を整えて、

体操をして勉強に入る。受験が受験が終わったのに勉強をつづけた。不安感が抜けない

がルーチンワークをすると落ち着いてくる。不安感がそれでも抜けない。別に大したこ

とではない。ただ、ずっとこの不安感は消えないだろう。

 

大学に入って一人暮らしを始めて、生活も順調に進んできた。しかし、のぞき見たとい

う事件がいつも引っ掛かる。大学へはいったが、アルバイトでひたすら毎日、夜中に8

時間働いた。飲食系で厨房で働くつらいが少し何かを忘れられた。また、ひたすら、鍋

を振るだけだった。たまたま出くわした、、ヤンキーと肩が当たってケンカになった。

 

「くそっ」

 

「なぐられても消えねえ」

 

演劇サークルで、うまくなっていく。

うまくなってきて、試合で活躍すると逆に人間関係が悪くなってきた。はいった当時は

優しかった人間が優しくなくなってきた。

 

「お前のおかげで勝ててると思っているだろう」

 

「いや、別にそんなことはないよ。サッカーはみんなのためだろう。みんなのためにや っている」

 

「なに言ってんだ。一点決めて結構活躍してんじゃん、謙遜するなよ。自分がすごいっ

ていいなよ」

 

「いや、俺そんな風には思ってないよ」

 

「お前、毎日バイトしまくってるの知ってんだよ。そんなにバイトしてどうするの、

お金も持ってて、サッカーででも大活躍。もてるのに彼女も作らない。なんとなくやな

んだよな。」

 

「そんなこと言うなよ。仲良くやろうぜ。俺は何も持っていない」

 

「俺にも言わせろ。オレは二浪してこの大学に入った現役ではいって何も持っていない

とは聞きづてならないな」

 

「それは、色々ある。オレは全然才能がないんだ。運よく合格したに過ぎない」

 

「まあ、いいよ。こいつは人の気持なんてわからない。ほかの場所でのもう、せいぜい

金をもうけてくれ」

 

「オレは、ただ、バイトしているだけだ」

 

「オレらから見るとすかしているだけにしか見えない。サッカーできて、ここに現役合

格、アルバイトも充実している。それが気に食わない。外に出ろよ」

 

いつの間にか、ケンカになっていた。

あっという間に相手を倒して後悔した。

座り込んで、泣き出してしまう。

 

「馬鹿なことした、馬鹿なことした、馬鹿なことをした」

 

「おれはどうしたらいい?」

 

サッカーサークルは、その後いけなくなってやめてしまう。

 

 

 

 

 

「沖縄訴訟回想」⑤(ノンフィクション)

沖縄県那覇市

HAさん、Nさん、HOさんが、著名運動もかねて反対デモをおこなっている。

 

関係者「基地のない沖縄をめざそう」

 

全員「おお~」

 

関係者「軍を追い出して、沖縄に基地のない生活を」

 

全員「おお~」

 

県庁前、ゴーヤ踊りと軽い訴えをしていると、警察が急に押しかけてくる。

 

Nさん「何するんじゃ」

 

HOさん「何をする、ここは解散して逃げよう」

 

HAさん「日本は法治国家だ。これは強引すぎるんじゃ」

 

HOさん「HAさん、こっち」

 

HAさん「わかった、やばい、Nさんがいない」

 

腹ばいにされて後ろ手にされるNさん、連行されてしまう。

 

Nさん「なんでじゃー、はなさんか」

 

 

仮釈放が受理されず、3日後、刑務所に拘留される。面会所で3人がおちあう。

 

HAさん「こんにちは、…なんていっていいか」

 

Nさん「…すまんな、オレがどじっちまった」

 

HOさん「そんなことないわ、こっちに非はない」

 

HAさん「そうじゃ、デモして何が悪い」

 

Nさん「そやな、訴訟負けるわけにはいかない。HAさんがんばってくれよ」

 

HAさん「わかっているわ。ここが正念場だ。何とか踏ん張るぞ」

 

Nさん「その息じゃ、わしがいなくても勝てよ」

 

HOさん「いなくても勝つわ、沖縄が勝つ」

 

HAさん「沖縄が勝つのは、当然よ」

 

Nさん「勝って、焼酎飲んで、ゴーヤチャンプル食うわ」

 

守衛「そろそろ面会時間は終了じゃ」

 

HOさん「仕方ない、そろそろ帰るわ」

 

守衛「帰りなさい」

 

HAさん「もう少しいいじゃないか、わかったよ帰るわ」

 

Nさん「HAさん、HOさん元気で」

 

守衛「黙って」

 

外に出て二人でしばらく歩く。そして、

 

HOさん「ふざけんなよ、Nさん捕まっちまった」

 

HAさん「ちくしょう、あのように強引だとはね。拘留長引くかな。言い過ぎたかも」

 

HOさん「拘留のびるか…。ちくしょう、負けるわけにはいかないのに。Nさん、何もしてないのに捕まっちまった。悔しいわ」

 

少し泣き出すHOさん

 

HAさん「泣くなよ。くそ、負けねえぞ」

 

雨がぽつぽつと降り出し、本降りになる。そこに立ち尽くす2人。

 

Nさんが3ヶ月拘留、裁判は一部敗訴が決まり、上告して最高裁判所で争われること

になる。Nさんが帰ってきていちどうはほっと安堵する。最高裁で争われる中、沖縄

でHOさんが街頭演説に入る。

 

HOさん「今日、東京の最高裁判所で訴訟が行われています。そこにエールというかわ

かりませんが、この演説をおくろうと思います。沖縄は、太平洋戦争で軍の本土上陸を

経験しました。白兵戦、集団自害など、さまざまな苦難にあい、終戦をむかえました。

終戦から、一時、保護され、独立にも10余年かかりました。独立しても、なお、基地

はあり続け、私たちの生活は何か軍にはばかりながらの生活になっています。自国の軍

ならば、そこまで気を使わないでしょう。他国の軍との二重支配という関係が、私たち

がなんとなく滅入るもの、私たちを束縛するものではあるかもしれません。沖縄の本土

を踏みにじったアメリカ兵が、沖縄に戻りそこを支配する、戦争の根本には、暴力、兵

器、殺戮、支配といった人間特有の醜さをゆうしていると思います。戦争だから、相手

に暴力を振るってもいい、戦争だから兵器を使って人を攻撃していい、戦争で勝ったか

ら、支配していい。戦争は、暴力の肯定、兵器の肯定、殺戮の肯定、支配の肯定とは違

います。戦争自体が、暴力かもしれませんが、肯定しているわけではない。(戦争に勝

てば、支配していいかもしれませんが、戦争自体が支配を肯定しているわけではないと

は思います。戦争≒暴力ではあるかもしれないが、暴力を肯定するわけではないはずで

す。戦争に勝ったから、暴力をふるっていいわけではない。支配していいはあるかもし

れない。でも、)支配はしないのが、双方にとって楽ではないかと思います。基地がな

いことで、軍からの支配を抜けることができます。支配からの脱却は、私たちに自由を

与えるでしょう。二重統治は、論理がふえるともいえます。沖縄が沖縄にもどる、真の

独立は基地の撤廃にあると思います。平和とは何でしょうか。平和とは戦争がないこと

だとは思います。基地がないことが沖縄の平和、しいては日本の平和に近づくでしょ

う。ただ、軍があったときの戦争回避や抑止力といったものはなくなります。自由は得

ますが、自分自身で国を守る、平和憲法で外交をする難しさはあるでしょう。しかし、

独立国である以上、アメリカの傘で生きるわけにはいかない。私たちは独立国、日本国

の一員です。なんとかして、基地問題を解決して、新たな地平としての日本をつくって

いきましょう。わたしたちが新たな歴史を作る、その気概が必要なのです。以上です」

 

拍手が少し起こって、堀内さん壇上から降りていく。警察が押し入る。逃げるHOさん

 

HOさん「助けてー、逃げるぞ」

 

                                  (終了)

 

 

 

  「沖縄訴訟回想」③(ノンフィクション)

 

 

HAさん「原告のHAです。国家間の問題は重大問題です。われわれは、その問題を軽視

するわけではなく、重い問題だと思っています。ただ、先ほども述べたと通り、基地問

題に触れる以上は、外交問題に触れることにほかなりません。沖縄は、基地をなくした

いのです。基地がなくなれば、沖縄県民の安堵は、ひとしおでしょう。先ほどの原告側

Bの弁論に続く形になりますが、軍の支配について述べたいと思います。沖縄にいて感

じることは、基地の近くでは、なんとなく気を使って騒音などにも敏感になるようで

す。兵士もストレスがたまって、ドライブに行って事故を起こしている。事故の被害者

は、軽い怪我ですんでいるかもしれない。しかし、もし、加害者が、ほとんど何もな

く、軍に帰っていったらこっちも腹立たしい。支配している側と、されている側では感

じ方が違う。支配側は、支配しているから当たり前に事故を穏便に処理しよう。何か言

ってきては面倒くさいと思うかもしれない。支配されている側は、事故をしっかり調

べ、処罰し、あわよくば基地の撤廃も考えたい。支配と被支配は、どんな場所でも起こ

りえる問題ではある。この支配の構造は、ないほうが楽だし、永久基地は、あまり得策

とはいえない。それなので、沖縄県民として永久基地の撤廃を要求する。果たして、本

当に基地が必要なのか。再考していただきたい、以上です」

 

判事A「はい、了解しました。沖縄が基地を必要としていないことは、伝わりました。

外交問題であっても、基地問題に取り組む以上、避けては通れないのはわかりました。

支配構造に言及し、永久基地は得策ではないといわれましたね」

 

HAさん「はい」

 

判事A「それは、そうだと思います。ただ、国家間の問題です。簡単には、通らないと

は思います。次は、弁護側の方です。反対弁論をどうぞ」

 

名倉さん「こえーー、緊張したわ、やったるわ、やったるわ」

 

堀内さん「オレは、1回死んだわ。原田さんよくやったわ、拍手しちゃう」

 

法廷内に、ぱちぱちと拍手がこだまする。

 

弁護側B「弁護側Bが反対弁論にはいります。基地のまわりの住民のデータはとってあ

ります。比較的生活満足度は高いと出ています。基地はさほど気にならず、騒音なども

夜は比較的少ないようです。少し自治体に対しても予算が多く割り振られています。何

も不服がないように見えます。支配、被支配についてふれていましたが、永久基地であ

ることが、沖縄県民の生活安定につながるとは思えませんか。どちらが楽かはわからな

い気がします。以上です」

 

判事A「わかりました。今日の法廷は、予定時刻を過ぎましたので閉めようと思いま

す。次回は、4日後です。では、解散」

 

とある新聞社。

 

A「もう、2回目の裁判終わったか」

 

B「はやいものだな。すぐ立ち消えになるかと思ったけど、原告側がんばるな」

 

A「ありえない事態だよ。何が起こっているかわからない」

 

C「今情報がはいった、政府があの訴訟、激怒しているようだぞ。沖縄の反対運動をつ

ぶすようだ。警察が動くぞ」

 

B「まじか、やばいな。さすがにもう無理か」

 

A「わからねえ、うーん、法廷で何が起こっている」

 

C「スクープのにおいがする誰かいくか」

 

B「オレが行くよ。少し調べてからね」

 

A「わかった。オレも行くかな」

 

 

 (つづく)