ガマガエルと小説など

ガマさんとガエルさんが出てきて私の書いた小説などを紹介します

  「沖縄訴訟回想」③(ノンフィクション)

 

 

HAさん「原告のHAです。国家間の問題は重大問題です。われわれは、その問題を軽視

するわけではなく、重い問題だと思っています。ただ、先ほども述べたと通り、基地問

題に触れる以上は、外交問題に触れることにほかなりません。沖縄は、基地をなくした

いのです。基地がなくなれば、沖縄県民の安堵は、ひとしおでしょう。先ほどの原告側

Bの弁論に続く形になりますが、軍の支配について述べたいと思います。沖縄にいて感

じることは、基地の近くでは、なんとなく気を使って騒音などにも敏感になるようで

す。兵士もストレスがたまって、ドライブに行って事故を起こしている。事故の被害者

は、軽い怪我ですんでいるかもしれない。しかし、もし、加害者が、ほとんど何もな

く、軍に帰っていったらこっちも腹立たしい。支配している側と、されている側では感

じ方が違う。支配側は、支配しているから当たり前に事故を穏便に処理しよう。何か言

ってきては面倒くさいと思うかもしれない。支配されている側は、事故をしっかり調

べ、処罰し、あわよくば基地の撤廃も考えたい。支配と被支配は、どんな場所でも起こ

りえる問題ではある。この支配の構造は、ないほうが楽だし、永久基地は、あまり得策

とはいえない。それなので、沖縄県民として永久基地の撤廃を要求する。果たして、本

当に基地が必要なのか。再考していただきたい、以上です」

 

判事A「はい、了解しました。沖縄が基地を必要としていないことは、伝わりました。

外交問題であっても、基地問題に取り組む以上、避けては通れないのはわかりました。

支配構造に言及し、永久基地は得策ではないといわれましたね」

 

HAさん「はい」

 

判事A「それは、そうだと思います。ただ、国家間の問題です。簡単には、通らないと

は思います。次は、弁護側の方です。反対弁論をどうぞ」

 

名倉さん「こえーー、緊張したわ、やったるわ、やったるわ」

 

堀内さん「オレは、1回死んだわ。原田さんよくやったわ、拍手しちゃう」

 

法廷内に、ぱちぱちと拍手がこだまする。

 

弁護側B「弁護側Bが反対弁論にはいります。基地のまわりの住民のデータはとってあ

ります。比較的生活満足度は高いと出ています。基地はさほど気にならず、騒音なども

夜は比較的少ないようです。少し自治体に対しても予算が多く割り振られています。何

も不服がないように見えます。支配、被支配についてふれていましたが、永久基地であ

ることが、沖縄県民の生活安定につながるとは思えませんか。どちらが楽かはわからな

い気がします。以上です」

 

判事A「わかりました。今日の法廷は、予定時刻を過ぎましたので閉めようと思いま

す。次回は、4日後です。では、解散」

 

とある新聞社。

 

A「もう、2回目の裁判終わったか」

 

B「はやいものだな。すぐ立ち消えになるかと思ったけど、原告側がんばるな」

 

A「ありえない事態だよ。何が起こっているかわからない」

 

C「今情報がはいった、政府があの訴訟、激怒しているようだぞ。沖縄の反対運動をつ

ぶすようだ。警察が動くぞ」

 

B「まじか、やばいな。さすがにもう無理か」

 

A「わからねえ、うーん、法廷で何が起こっている」

 

C「スクープのにおいがする誰かいくか」

 

B「オレが行くよ。少し調べてからね」

 

A「わかった。オレも行くかな」

 

 

 (つづく)